“Caretaker” on MARCHAL Biaude Coat

こちらわ、10sくらいまでにフランスで作られたインディゴリネン・フルオープンのマキニョンコートを、記憶にテーマにした“Caretaker”で解釈した1枚。ペンキ屋さんが使用していたのか、クリーム色の顔料だけがついた味わい深い個体。あちこち修理した跡がありマスがインディゴが残っており、室内作業が多かったのかしらん。無作為のペンキ、フェード、ヤレ感も素晴らしい美しさで、既にオンリーワンですが修繕を施しました。リペアにわ日本の藍染の古布を使ってマス。ビュードわ、サイズが大きく肩だけでなくボタン位置もパッとしません。現代でわ、UNISEXに着用出来るリラックスしたこのサイズ感がこの服の魅力なので、ボタン位置を修正しシルク糸でボタンホールを増設。鈍く輝く厚みある黒蝶貝のボタンに、アンティークやビンテージのカラーフルな貝ボタンを混ぜました。ややNEST OF MANUERさんに寄ってしまった感がありマスが、全て手作業の「物の記憶」と「時間」を感じられるこれ以上ない1枚デス。フレンチワークや襤褸、ARCHIVIO J.M.RIBOTやJohn Alexander Skelton好みの方＝●●サイズ：FREE肩56cm 袖丈53cm身幅 脇マチ下で75cm着丈 前104cm 後ろ96cm裾幅94cmシルエットも美しく袖に溜まる生地もいい襟元から細かいピッチで並べたボタンによりよりシャツ・コートのようになりました。右脇マチの下部にリペアがあり、ややツルかな？と云ふ感じがありマス。元々、自分で着用とリペアを始めました。そのウチ徐々に「逸脱」し、今の様な姿カタチになりました。NEST~さんが何故あの意匠にたどり着いたか少し分かる気がイタしマス。この手の服に針を入れた事がある方ならお分かりになるで賞。やり始めるとキリがない。物わドンドン良く見えてくるし、生地、糸一本の表情にまで親しみを覚える。本当の美しさわ時代や解釈を受けつけない。「知られざる傑作」でわないが、これわ、いつ終わるとも知れぬ究極のソリティアだと知る。モノローグわつづく。時を遡り、物を遡らせ、お互いが出会う処にひとつの円環が生まれる。その対話が、新たに記憶される。

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